【まとめ。これ知っておけばOK】
NICUとM-FICUは、もしもの時に備えておくと安心な医療体制。特にリスクがある妊娠では病院選びの大事なポイントになります。
NICUって赤ちゃんのこと?M-FICUってお母さんの部屋?違いがわかると病院選びも安心だよ!
NICUとM-FICUとは?妊娠や出産にリスクがある方が知っておきたい医療体制のこと
妊娠・出産に向けて準備を始めると、「NICU(新生児集中治療室)」や「M-FICU(母体胎児集中治療室)」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。
特に、高齢出産や持病のある方、多胎妊娠の方など、妊娠や出産にリスクがあるといわれた方にとって、NICUやM-FICUのある病院を知っておくことはとても大切です。
🌱NICUとは?
新生児集中治療室(Neonatal Intensive Care Unit)
NICUは、生まれたばかりの赤ちゃんが特別な医療ケアを必要とする場合に入院する集中治療室です。
対象となる赤ちゃん
- 早産児(妊娠37週未満で生まれた赤ちゃん)
- 低出生体重児(2,500g未満)
- 呼吸障害や循環不全がある赤ちゃん
- 先天性疾患がある赤ちゃん
たとえばこんなケース
- 妊娠32週で出産し、赤ちゃんが1,800gと小さかった場合
- 生まれてすぐに呼吸が安定せずサポートが必要だった場合
- 妊娠中に心臓の疾患があると診断されていた場合
NICUの設備とスタッフ
NICUには以下のような医療機器や体制が整っています:
- 保育器、人工呼吸器、モニター類(心拍・血中酸素・呼吸など)
- 新生児専門の医師(新生児科医)と経験豊富な看護師が24時間体制で対応
【厚生労働省のデータより】
NICUに入院する赤ちゃんの約60%が出生体重2,500g未満。早期に呼吸や循環のサポートを受けることで、生存率や将来の発達に大きく関わるとされています。
👩⚕️M-FICUとは?
母体胎児集中治療室(Maternal-Fetal Intensive Care Unit)
M-FICUは、妊娠中のお母さんの状態が不安定なときに、お腹の赤ちゃんと一緒に医療的管理を受けられる専門の病棟です。
M-FICUでの管理が必要なケース
- 妊娠高血圧症候群(旧称:妊娠中毒症)
- 妊娠糖尿病のコントロールが難しい場合
- 切迫早産(子宮の張り、出血など)
- 胎児発育不全(赤ちゃんが週数よりかなり小さい)
たとえばこんなケース
- 血圧が高く、尿にたんぱくが出てきた場合
- 血糖値が高く、外来でのコントロールが困難になった場合
- 赤ちゃんの成長が止まり、NICUでのケアが予想される場合
M-FICUの役割
- お母さんの全身管理(血圧、血糖、内臓機能など)
- 赤ちゃんの心拍や発育のモニタリング
- 緊急時にはその場で帝王切開が可能
- 出生後すぐにNICUへ搬送できる連携体制
ここがポイント
M-FICUがある施設では、「母体の異常に即応 → 出産の判断 → 新生児の治療」までがワンストップで対応可能です。
🤰妊婦さんが知っておくべきこと
項目 | 理由 |
---|---|
出産予定の病院にNICUがあるか | 万が一赤ちゃんに異常があった場合、出生直後から対応できる |
M-FICUがあるか | 妊娠中に体調の変化があっても入院しながら管理してもらえる |
総合周産期センター or 地域周産期センターか | 高度医療体制の違いや、必要に応じた紹介・転院の流れを把握できる |
特に下記に該当する方は、M-FICU・NICUのある施設を早めに検討しましょう:
- 35歳以上で初産
- 持病(高血圧、糖尿病、甲状腺疾患など)がある
- 双子以上の妊娠
- 以前に早産・流産の経験がある
🧘♀️心の準備も一緒に
NICUやM-FICUの話を聞くと、「大丈夫かな…」と不安になる方も多いと思います。
でも、知っておくことは、備えることにつながります。
「もしかしたら必要になるかも」という視点で出産施設を選んでおけば、いざというときも落ち着いて対応できます。
“選べる準備”をしておくことは、あなた自身の安心につながるのです。
🏥M-FICUやNICUのある病院、どうやって見つける?
「じゃあ、どこでこの医療体制が整っている病院を見つけられるの?」と思った方へ。調べ方のポイントをまとめました。
🔍探すときのポイント
- 「総合周産期母子医療センター」で検索
厚生労働省が指定している施設で、M-FICUやNICUが整っています。「地域名+総合周産期センター」で調べてみると、一覧が出てきます。 - かかりつけの産婦人科で紹介を受ける
通っている病院が対応していない場合でも、リスクがある妊娠だと判断されれば、連携先の医療機関を紹介してもらえることがほとんどです。 - 自治体の母子保健サービスに相談する
各市区町村の保健センターや母子手帳交付のときに、リスクに応じた施設情報を教えてもらえることもあります。
📝チェックすべきポイント
病院選びでは、以下の項目を確認すると安心です:
- M-FICUとNICUの両方があるかどうか
- 帝王切開など緊急対応が24時間可能か
- 新生児医療と妊娠管理の連携がスムーズか
- 自宅から通える距離か(入院時の負担も考慮)
🤝「わからないことは病院に直接聞く」でOK
医療用語が難しくて不安になることもあると思いますが、「不安です」と伝えることが一番の安心につながることも。気になる病院があれば、見学会や相談窓口で直接質問してみてください。
✅まとめ
NICU(赤ちゃんの集中治療室)とM-FICU(お母さんとお腹の赤ちゃんの集中治療室)は、どちらも命を守るための大切な医療体制です。
これらの施設がある病院を選ぶことは、あなたと赤ちゃん、家族にとっての安心材料のひとつになります。
出産はゴールではなく、新しい暮らしのスタート。
安心して赤ちゃんに会うために、今からできる準備をひとつずつ始めてみませんか?
どんな選択も「自分らしく」。
納得しながら歩める妊娠・出産となりますように。
「万が一」に備えることが、「安心の第一歩」なんだよ。NICUやM-FICUを知って、納得できる出産を迎えてね。
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