【まとめ。これ知っておけばOK】
慢性子宮内膜炎は再発する可能性があるため、治療後も再検査と予防策がとても大切です。
慢性子宮内膜炎とは?
慢性子宮内膜炎(Chronic Endometritis:CE)は、子宮内膜に慢性的な炎症が続く状態です。
発熱や腹痛といった典型的な症状が出にくく、自覚しにくいのが特徴ですが、不妊症・着床不全・流産の原因となることがわかっています。
内膜組織に「CD138陽性形質細胞」が存在することで診断され、抗菌薬での治療が一般的です。
「治療すれば終わり」じゃないって、本当だったんだ…!
慢性子宮内膜炎は再発する?
はい、再発することがあります。
実際に抗菌薬治療を受けた後でも、再検査で再び炎症が見つかるケースは珍しくありません。
複数研究から見ると、慢性子宮内膜炎は、抗菌薬治療後も約20~25%の女性で再発が確認されました。
【再発リスクを高める要因】
- 感染源が完全に除去されていない
- 膣内フローラや腸内環境の乱れ
- 採卵や胚移植などの子宮内操作の繰り返し
- 免疫力の低下(ストレス・睡眠不足など)
CD138ってよく出てくるけど、実は何者?ここでちゃんと整理しておこっか!
CD138とは?子宮内膜炎の診断に使われるマーカー
CD138とは、形質細胞(炎症時に出現する免疫細胞)の表面に存在するタンパク質です。
子宮内膜にCD138陽性の細胞が多数見つかると、慢性子宮内膜炎と診断されます。
免疫染色という特殊な染色法でこの細胞の有無を確認し、月経周期の中期(排卵後約7日)に子宮内膜組織を採取して検査します。
CD138以外にある慢性子宮内膜炎の検査とは?
慢性子宮内膜炎の診断ではCD138染色が基本ですが、それ以外にも原因菌の特定や子宮内環境の評価を目的とした検査があります。
子宮内膜細菌培養検査
大腸菌や連鎖球菌など、子宮内に存在する特定の細菌を培養して特定します。
抗生物質の選定にも役立ちます。
PCR検査
クラミジアやマイコプラズマなど、微量な病原体の遺伝子を増幅して検出します。
CD138染色で陰性でも感染が見つかることがあります。
子宮鏡検査
子宮内をカメラで直接観察する検査です。
ポリープ・癒着・炎症所見などを直接確認でき、必要に応じて除去も可能です。
EMMA検査
子宮内膜の常在菌バランス(菌叢)を調べる検査です。
特にラクトバチルス属が優勢かどうかが妊娠率に関わります。
ALICE検査
感染性の慢性子宮内膜炎に特化した遺伝子解析検査です。
原因菌を網羅的に同定し、治療方針の判断に役立ちます。
CD138だけじゃ見落とすこともあるって、ちゃんと知っておこうね…
再発を防ぐためにできること
- 再検査の実施:治療後2〜3周期でCD138の再チェックを
- 膣内環境の改善:ラクトフェリンやプロバイオティクスを併用
- 生活習慣の見直し:睡眠・食事・ストレス管理も重要
- 子宮鏡検査で異常所見の確認:ポリープや癒着の有無をチェック
再発した場合の治療スケジュール例(CD138検査)
週 | 内容 |
---|---|
0週目 | 再検査(内膜生検+CD138染色) |
1〜2週目 | 抗菌薬の再投与(例:メトロニダゾール+クラリスロマイシン) |
3〜4週目 | 膣内フローラ改善(ラクトフェリン、乳酸菌サプリなど) |
5〜6週目 | 再検査(CD138陰性確認)→陰性なら移植可能 |
再治療では、前回と異なる薬剤や膣剤の併用が有効とされます。
え…1回で治ると思ってた?炎症って、そんな甘くないから。
まとめ:再発リスクを知って、上手に向き合おう
- 慢性子宮内膜炎は再発することがある(約10〜30%)
- 治療後の再検査が重要
- フローラ改善・生活習慣の見直しも効果的
再発が心配な方は、医師に「次回の検査時期」「予防策」について積極的に相談しましょう。
「治療して終わり」ではなく、「治ってからが本当のスタート」です🐧
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